【其の十八】精神の瓦解

窓を覗くと青空が私を包み込もうとするが、

北向きの部屋なので寒い。

 

「である」ようで「でない」のだ。

 

時計の針が私の心臓が脈打つタイミングで、コツコツコツコツ鳴り響く。

 

風呂の換気扇が私の吐息が出入りするタイミングで、ゴウゴウゴウゴウ喚いている。

 

私の身体であるのに支配するのは私ではないようだ。