【其の二十三】働き方改革
ここ最近できていなかった洗濯を今日こそはやる。
そう意気込んだ私は洗濯機の中に溜まりに溜まった洗濯物を無理やり押し込み、洗剤を入れ、スタートボタンを押した。
十五分後、洗濯機が自我を持ったのかと疑うくらい暴れ出した。
なんとか癇癪は収まったが、後遺症はいかがなものか。
詰め込みすぎたのが原因なのだろう。
結局、これは万物に通じる。
私という資本家が、洗濯機という労働者をこき使おうとしたツケなのだ。
家電たちの蜂起により、
我が家にもいつか平等を志す幽霊が現れる。